映画 「オリーブの樹は、呼んでいる」

祖父が大切にしていたリーブの樹を取り戻すため、スペインのバレンシアからドイツへと向かう孫娘と仲間たちの旅を描いたドラマ。ビクトル・エリセ監督の「エル・スール」にヒロインとなる少女エストレリャ役で出演した経歴を持つ元女優の映画監督イシアル・ボジャインがメガホンをとり、ボジャインの夫でケン・ローチ作品の脚本家として知られるポール・ラバーティが脚本を手がけた。20歳のアルマは気が強く扱いにくい女の子だが、オリーブ農園を営む祖父とだけは幼い頃から強い絆で結ばれていた。しかし、農園の経営難から、祖父が大切にしていた樹齢2000年のオリーブの木を父が売り払ってしまい、祖父は食事も喉を通らなくなってしまう。そんな祖父のため、アルマは樹を取り戻そうと無謀な旅に出る。2016年・第13回ラテンビート映画祭で上映されている。
2016年製作/99分/G/スペイン
原題:El olivo
配給:アットエンタテインメント
ヒューマンな感動作とあるが、ストーリー自体は、正直 あまり感動できなかった。
あまりにも無茶苦茶で、非現実的だから。。。
最後、まさかの取り戻すとかじゃなくて、ほんとに良かった。。。
それだともう、話にならない。
ただ、私はオリーブの樹が大好きだ。
それから、大きな樹 大木も大好きだ。
京都の堀川鞍馬口というあたりに結婚するまで住んでいた。
その堀川鞍馬口の交差点近く、鞍馬口通に大きな大きなイチョウの木があった。
その木がなぜか大好きで、鞍馬口通から家に帰るとき、その木の横を通り過ぎるたびに安心した。
かなり大人になってからだが、そのイチョウの木が根本から切り倒される日が来た。
もちろん、車等の通行に邪魔だっただろうし、老朽化で危険だったのかもしれない。
その時のなんとも言えない悲しみを思い出した。
イチョウの木は、何も悪くない。
すべて、人間の都合。
時々、人間の都合というやつに、心底嫌になる時がある。
スペインとドイツというのも随分と違う環境なんだ。
何も知らないことばかり。
お金のことを悪くいうのも、全くもって違う。
お金はとても大切で、ありがたいもので、いっぱいあったらほんとに豊かでただただ嬉しい。
お金が悪かったり、汚いことは一度もなく、人間のその使い方が問題になることがある。
これもまた、人間の都合。
オリーブの樹を愛する祖父は寡黙だった。
寡黙ということほど、雄弁なことはない。
心の凪。
私は今、そんなところで生きていきたいと強く思う。
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